クオーツ時計の寿命は短い?機械式との違いは?【初心者向け】

機械式時計イメージ 時計の選び方

【クオーツ時計の寿命が短いって本当?】

雑誌やネットなどで「機械式時計は一生モノ」と言われていますが、どうしてクオーツ時計は一生モノと言われないのでしょうか?

また寿命が短いと言われることもありますが、それにはちゃんとした理由があります。

それは「電子部品が入っている」から。

電子部品が壊れた場合は部品交換をするしか修理する方法がありません、しかし30年後に修理部品が有るとは限らないので一生モノとは言えなくなるのです。

私的な回答ですがクオーツ時計の寿命は「約20~30年」くらいでしょう。

今回は腕時計の話題によく出てくる「腕時計の寿命」についてお話しします。

時計の寿命は修理対応年数で決まる

修理イメージ写真

機械式時計でも数年で壊れてしまう時計もあれば、逆にクオーツ時計でも何もメンテナンスをしなくても30年以上も使えている時計もあると思います。

では「寿命なんて分からないのでは?」と思いますよね!?しかし機械式時計ろクオーツ時計には決定的な違いがあるのです。

機械式とクオーツの決定的な違い

【何十年後でも修理できるのが機械式時計】

機械式時計だから故障を何十年もしないのではなく「何十年後に故障しても修理ができる」というのが決定的な違い。

機械式時計は一点一点のパーツに完全に分解をすることが出来るので、トラブルがあっても最小限の修理が可能。さらに部品がなくても最悪は一点モノで製作することも可能です。

また機械式時計には長い歴史があり修理技術や一流の修理技術者がそろっていることが大きな違いの一つ。

それに対しクオーツ時計は歴史が浅く修理対応年数もメーカーにより違いがあり、いつまで修理が可能かは何とも言えません。

またクオーツ時計の電子部品は分解修理ではなく部品交換が前提に作られているので、電子部品を分解して修理をしたりすることは不可能なのです。これは国内メーカーでも海外メーカーでも変わりはありません。

機械式とクオーツの時計修理のちがいまとめ

機械式  一点ごとのパーツで修理が可能
クオーツ  電子部品は交換部品が必要

このように機械式なら破損しているパーツだけを修理や交換で対処できるのですが、クオーツの場合は電子部品に由来するトラブルの場合は必ず交換部品が必要になります。

そしてその電子部品はユニット化されており分解したり一部分だけを再生したりすることが出来ません。

また電子部品は修理部品のストックが無くなった場合、基本的には再生産されません。
(コストの関係や製造ライン自体が古くて存在しないなどの理由から)

クオーツ時計の修理はいつまで可能?

基本的に生産完了後7年は可能

補修用性能部品の保有について

補修用性能部品の保有期間は通常7年、クレドール、グランドセイコー、ガランテは通常10年を基準としています。補修用性能部品とは、時計の機能を維持するために必要な修理用部品です。
出典「SEIKO

セイコーの「補修用性能部品の保有期間」の一例ですが、通常は7年となっています。

このように一定期間が過ぎてしまうと修理不可能になることが予想されるので保有期間以降のトラブルが時計の寿命に大きく係わってきます。

ただしクオーツ時計に入っているムーブメント(機械)は多種のモデルに採用されているので、該当モデルが生産完了して7年以降でも修理可能な場合もあります。(時計のデザインが違っても同じ機械が生産されている場合、外装部品は要確認)

一生モノのクオーツはある?

「一生モノのクオーツ」と断言できる腕時計はありません

グランドセイコーザ・シチズンなどは長期の修理体制は整えられているのですが、「20年後も必ず修理できる?」と聞かれると「たぶん大丈夫でしょう」としか答えることができません。

やはり電子部品というユニットがある以上は交換部品が必要になる場合があるからです。

*企業として存続することも不可欠なので、何かの事情で企業自体が無くなってしまう可能性も無いわけではありません。

メーカー以外での修理について

時計修理専門店もあります

あまり知られていませんが腕時計の修理はメーカー修理以外にも時計修理専門店に依頼する方法もあります。

多くはロレックスやオメガなどの海外ブランドを主にオーバーホールや修理を専門としており、メーカーよりも安価に出来る場合が多いので人気があります。

修理専門店にはメールと配送で修理ができるので、わざわざ時計店まで行く必要もなく便利。

一例として高級時計修理専門店のWATCH COMPANYさんの修理の流れを参考にしてみてください。

時計修理について>>修理の流れを見てみる

修理店での対応に差もあります

残念なのは国内メーカーやクオーツ時計にも対応してくれる店舗が少ないこと。理由としては依頼数が少ないことや機械式時計ほど高額な修理料金を設定できないからでしょう。

とくに国内メーカーのクオーツ時計は多数の種類があるのでパーツストックも大変で商売とするには難しいのだと考えます。

↓おすすめ修理専門店

主に海外ブランド>>時計修理・オーバーホールの【WATCH COMPANY】はこちら

国内ブランドもOK>>時計修理工房公式サイトはこちら

クオーツ時計の寿命について、あとがき

若者 初心者イメージ

クオーツ時計でも30年間以上ノートラブルで使える場合も多いと思います。

しかし、「クオーツは一生モノ?」かと聞かれると「一生モノではない」としか答えようがありません。どうしても電子部品が入っている限りは機械式時計と比べて寿命が短いとしか言いようがないからです。

ただし、

機械式時計は一生モノと言われますが数年ごとに数万円をかけてオーバーホールをしないといけません。その費用や手間をかけてまで一生使うには本当に気に入った腕時計を選ぶことが大切。

腕時計が一生モノかどうかは使うひとによっても意味合いが違ってくるものだと私は思っています。

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