「ツナ缶」と呼ばれるセイコーダイバーズ外胴シリーズを解説

ダイビング 深海イメージ ダイバーズ

熱心なファンが多いダイバーズウォッチ

セイコーのダイバーズウォッチの中で、アイコン的な存在といえるのがマリーンマスターシリーズの通称「ツナ缶」と呼ばれるモデルです。

このツナ缶というのは海外のダイバーズファンが付けたニックネームなのですが、自然と広まり現在では日本の時計ファンにも良く知られるようになっています。

ボリューム感・ツール感のあるダイバーズウォッチで、海外ブランドの本格ダイバーズウォッチに負けない迫力があります。

また、スペックも”本格的”ではなく”本物のダイバーズスペック!”

今回は、

魅力たっぷりの「ツナ缶」を解説します。

 

セイコーマリーンマスター「ツナ缶」解説

最初のツナ缶は1975年発売!

「ツナ缶」と呼ばれるのは、マリーンマスターシリーズの中でも”外胴プロテクター”と言われるリング状のガードがついているモデルになります。

この愛称は、丸くてズドンとした時計の形状が缶詰のツナ缶に似ていることからつけられました。

ツナ缶には歴史があり、初代の外胴プロテクターモデルは、なんと!1975年に発売されているのです。

1975年発売モデル

セイコー 1975初代ツナ缶出典「SEIKO

この初代のツナ缶は飽和潜水仕様600m防水ダイバーズで、黒色のチタン製外胴プロテクターや蛇腹式ポリウレタンバンドを採用するなど画期的なダイバーズウォッチでした。

それからツナ缶は現在まで数回のモデルチェンジをしながら販売され続けています。

*ツナ缶と呼ばれだしたのは近年です
*飽和潜水を詳しく「飽和潜水」ウィキペディア参照

 

ツナ缶の代表的な構造や特徴など

現行モデルの一例「SBDX013」

セイコー SBDX013 全体出典「SEIKO

独創的な構造や特徴として、

  • 世界初の外胴プロテクター
  • 世界最高の気密性を誇るL字パッキン
  • 安全性に優れた4時位置リューズ

などがあげられます。

<外胴プロテクター>

この二重構造の外胴プロテクターがツナ缶の最大の特徴といっていいでしょう。

外胴プロテクターは耐衝撃性だけでなく、回転ベゼルの誤作動を防ぐ役割もあります。

リング状の外胴プロテクターは時計本体と一体ではなく独立したパーツになっており、仮にダイビング時に岩などに激しくぶつけても時計本体に衝撃を与えにくいので安心。

また、

外胴プロテクターには右上と左下にスペースがり、ここからベゼルを持って回転させるようになっており不用意に回転ベゼルが動かないようにデザインされています。

素材はステンレス・チタン・セラミックス・サーメットなどがあり、モデルによって異なります。

*サーメット:セラミックスと金属を合わせた新素材

 

<L字パッキン>

セイコー独自のL字パッキンは世界最高の超機密構造を誇ります。

このL字パッキンを採用することで、飽和潜水という特殊な潜水方法でも時計本体内にヘリウム混合ガスが侵入しません。

そのため、ヘリウムガスエスケープバルブというヘリウムガスを逃がす機構を必要としないので信頼性の向上にもつながっています。
*詳しくはウイキペディア「ダイバーズウォッチ」記事内のヘリウムガスエスケープバルブをご覧ください。

 

<4時位置リューズ>

ダイビングや飽和潜水時の安全性と携帯性を考えられた4時位置リューズ。

この位置にすることで腕や潜水機材などの干渉を減らすことで、ダイビング時の安全性を高めています。

また、セイコーダイバーズウォッチのアイコン的デザインともいえます。
*すべてのダイバーズウォッチではありません

ツナ缶のここが素晴らしい!

<デザインが素晴らしい!>

何と言っても「独創的なデザイン」が素晴らしい!

ツナ缶はデザインのための造形ではなく、機能を追求した結果のデザインなのです。

外胴プロテクターの形にも工夫があり、ベゼル操作部分だけ低くスペースが設けられています。この形状がツナ缶の表情を豊かにしている一つのポイント。

 

<手の届きやすい価格>

ツナ缶は世界に誇る本物のダイバーズウォッチですが、

クオーツモデルなら10万円台から、メカニカルモデルやスプリングドライブモデルでも30万円台なので海外ブランドと比べると非常に手の届きやすい価格設定なのが嬉しい。

いちばん手ごろなクオーツモデルは、希望小売価格120,000円+税とかなりお買い得な価格となっています。(モデル:SBBN035・SBBN033)

ここが気になる…

サファイアガラスではなく、デュアルカーブガラスのモデルについてはガラスの反射がやや気になるひともいると思います。

やや膨らみがあるカーブガラスなのですがデュアルカーブなので歪みが少なく時間は見やすいのですが、蛍光灯などの光源が多数あるオフィスなどの環境では光の映り込みが多くなり気になることもあります。

しかし、

気になるのは最初だけですぐに慣れるでしょう。(筆者が実際に愛用した感想です)

おすすめモデルをご紹介します

「SBDB013」スプリングドライブモデル

セイコー SBDB013 全体
出典「SEIKO

【SBDB013】

タイプ  スプリングドライブ
ケース素材  ブライトチタン
サイズ  49.6×50.7×16.2mm
重さ  126g

>>楽天市場で詳細や価格を見てみる

ツナ缶+スプリングドライブ

セイコー独自のスプリングドライブとツナ缶の最強の組み合わせ!

光沢のある精悍なブラックカラーのベゼルが印象的で、上品でありながら堂々としたオーラが感じられます。

外胴プロテクターはブライトチタン製でややグレーがかったブラック。

50.7mmと大きなケースサイズですが、ブライトチタン製なので126gと軽量で装着感は良好。

ガラスはサファイアガラス採用なのでスッキリ見やすくなっています。

とても贅沢で気分が上がるツナ缶!

 

「SBDX014」ラグジュアリーなピンクゴールドベゼル

セイコー SBDX014 全体出典「SEIKO

【SBDX014】

タイプ  メカニカル(8L35)
ケース素材  チタン
サイズ  53.5×52.4×17.2mm
重さ  158g

>>楽天市場で詳細や価格を見てみる

ブラック×ピンクゴールドが雰囲気満点

ブラック×ピンクゴールドという組み合わせが人気の上品な一本。

存在感ある大きさと色使いが絶妙に合わさってラグジュアリーな雰囲気のツナ缶で、大人の余裕を感じさせます。

ケース素材はチタン、外胴プロテクターはセラミックス素材が採用されており、想像するより軽く使いやすいモデルです。

ガラスはサファイアガラス採用で見やすさ抜群。

高精度ムーブメント8L35を搭載、防水スペックは1000m飽和潜水用防水という凄さ!

このモデルはシリコンバンドを市販の革ベルトに変えると、さらに雰囲気が良くなると思います。

40~50代の大人におすすめの一本!

 

「SBBN031」人気のメタルブレスモデル

セイコー SBBN031出典「SEIKO

【SBBN031】

タイプ  クオーツ(7C46)
ケース素材  ステンレス
サイズ  47.7×47.7×14.7mm
重さ  189g

>>楽天市場で詳細や価格を見てみる

手ごろな価格とメタルブレスで人気

2018年現行モデルでは唯一のメタルブレスのツナ缶。ステンレスの硬質な輝きが好印象で高級感があります。

このモデルはカジュアルな服装だけではなく、ビジネスシーンのスーツにも合わせやすく年代を問わず人気がある売れ筋のモデルです。

クオーツモデルなのでメカニカルタイプと比べ薄いこともあり、重さはありますが装着感は悪くありません。

このモデルはデュアルカーブガラスなので、光源の多い屋内などではガラスに反射して気になる場合があるかもしれません。(*筆者が実際に愛用していますが、この反射についてはすぐに慣れて気にならなくなると思います。)

手ごろな価格で使いやすいツナ缶です。

あとがき

セイコーのツナ缶は独特のデザインだけでなく、本物のダイバーズスペックを持っており非常に満足感の高い腕時計です。

どのモデルを選んでも、堅牢で視認性がよく信頼できる相棒となるでしょう。

ツナ缶のウレタンバンドがスポーツ過ぎると思っている人は、肉厚の革ベルトに交換することをおすすめします。

コレがなかなか似合うんです!!

関連記事デカ厚時計のセイコー「ツナ缶」を楽しむ!定番モデル解説

この記事でご紹介した時計はこちら

タイトルとURLをコピーしました