腕時計はお風呂では外しましょう
「防水の腕時計だからお風呂や温泉に着けて入ってもいい?」という質問がよくあるのですが、防水性能が高いダイバーズウォッチでも入浴の際は外しましょう。
一番の理由としては、
「パッキンが劣化しやすい」からです。
その他にもお風呂や温泉が腕時計によくないコトがあります。
今回は、
腕時計をお風呂・温泉で着けない方がいい理由をお話しします。
お風呂や温泉がダメな理由
プールや海が大丈夫な防水時計だからお風呂や温泉でも着けていいと思いがちですが、じつはお風呂などは着けない方がいいのです。
理由としては、
- パッキンの劣化を早める
- 変色する可能性がある
- 錆びる原因になりやすい
などです。
それぞれ分かりやすく解説していきます。
パッキンの劣化を早める
腕時計の防水性能は時計本体とガラスや裏蓋・リュウズにある「パッキン」で保たれています。
防水構造の一例
出典「SEIKO」カスタマーサービスより
(ゴム製やプラスチック製のパッキンが時計本体と裏蓋などのスキマを埋める構造になっています)
このパッキンが石鹸やシャンプー・温泉成分により劣化が早まる可能性があるのです。
一般的なゴム製パッキンでは弾力性が防水に重要なのですが、薬品の成分で硬化したり変質したりする場合があります。
弾力が無くなったパッキンでは防水不良がおこりやすく、普段の生活での汗や雨も防げなくなってしまうのです。
腕時計内に湿気が入り込むと、錆びや腐食の原因となり高額なメンテナンス費用がかかることになってしまいます。
なので、
防水性能に関係なく入浴時にはおすすめしません。
また、
海やプールで使用した場合も、水道水でよくすすいでから乾燥させておきましょう。
変色する可能性もあります
時計本体やベルトなどが金色メッキされている場合などは、温泉の硫黄成分などと反応して黒くなってしまう場合もあります。
また、スキマに石鹸カスなどが溜まってしまった場合などはメッキが剥離(はがれる)する原因にもなります。
腕時計を大切にするためにも、石鹸や温泉の成分などに接触しなようにすることをおすすめします。
錆びる原因になりやすい
勘違いしやすいのですがお風呂の水分が錆びる原因ではなく、スキマに溜まる汚れが錆びる原因になりやすいのです。
腕時計の表面や目に見えるスキマはかんたんに掃除できますが、ベルトの取付部分や中留(バックル)の中などに水と一緒にゴミが入ってしまった場合は掃除がしにくくゴミが溜まってしまいます。
この溜まった汚れがステンレス素材を錆びさせる原因になります。
一般的にステンレスは錆びないと思われていますが、汚れなどが溜まり空気に触れない状態が長くなると酸化被膜*がつくられず錆びてしまうのです。
ステンレス酸化被膜イメージ
出典「SEIKO」カスタマーサービスより
*酸化被膜とはステンレス素材が酸素に触れることでつくられる保護膜のことです。
このように腕時計はきれいにしておくことが長持ちさせる秘訣なのです。
石鹸の成分が水と一緒にスキマに入り込み溜まってしまい固まってしまうと、掃除するのが難しくなってしまいます。
スキマに汚れを溜めないためにもお入浴時には腕時計を外しましょう。
まとめ
- 防水性能に関係なくパッキンに良くない
- 時計にダメージを与える可能性が高い
基本的に10気圧防水以上の腕時計であれば、お風呂でも温泉で使っても防水性能的には大丈夫です。
しかし、
使用後にメンテナンスをしなかった場合に起きる不具合を考えると絶対におすすめしません。
防水性能に関係なく、お風呂や温泉で入浴するときは腕時計を外しましょう。